あしたのこと。

地方住みアラサーオタクの日常

元気がないなら舞台『戦刻ナイトブラッド』を見て ※8/21追記

 

 もうさんざん言われてるから、改めてわたしが書くことはないのかもしれないけど書きます。なんか、これ書くためにブログ始めたみたいになった。

 

 舞台『戦刻ナイトブラッド』8/19マチネ 観劇してきました。

 

  その次の日にブログを立ち上げ感想記事を書き、さらに次の日の今日に至っても昼休みのたびに一緒に行った友人とLINEで語り合い、感想ブログを漁り、自分のブログに追記をするまでになっているので、よくわからないけど、すっかり心持っていかれてるわけです。

  オタクのブログ面白すぎて、戦ブラの感想ブログ読むのを趣味にしたい。見た人みんな感想書いてください頼む。

 

 すごく楽しめたんだけど、楽しみ方が製作側が意図しないものなので、原作が好きで、まじめに観劇した方はこの先読まないでください。

ネタバレも含むけど、ストーリーは、ほぼそうせざるをえないだろうなって感じだし、演出のバレは知ってても腹筋にくるので、それでも嫌だって人も見ないでください。

 

とにかくめっちゃ楽しかったから!!!

行こうか迷ってる人と最近元気ないなって人はみんな見てほしい。マジで。

 

 勢いでチケットを取ってから、とりあえずアプリをいれたけど、根っからのゲーム音痴には理解が難しくて現場行くまでにメインストーリーを開けることが出来なさそうだったので、アニメで予習してからいきました。

 やたら要素(異世界トリップ、戦国武将、吸血鬼や人狼、ケモミミetc...)が盛られた乙女ゲーアプリが原作なので、脚本難しいだろうな、とは思ってたけど、アニメ同様、特定ルートが作れないので、ヒロインが各陣営に順番に拉致られる、小規模版『王家の紋章』のキャロルって感じ(同年代にほとんど伝わらないやつ)。

 気合の入ったキャスティング、細部までこだわられた衣装、演技や歌も力が入っていて、ひとつひとつのクオリティーが一定の基準値を超えてしまったためにその全てが、演出と脚本にシュールコントとして拍車をかけて面白舞台が完成するという奇跡が誕生していた。

  みんな至って真面目にやっているからこそ面白い面白さ。

  製作側が意図してないところで面白がってしまっているけど、客だってこんな事態は想定してなかったわ。

 若手俳優の現場はほんとにド素人なんだけど、よくあることなの?

 たぶん、わたしが行った一つ前の現場が刀ステ悲伝という激重案件だったのも影響してると思うけど、舞台ってもっとフランクに楽しんでいいもんなんだなって思った(楽しみ方は別として)。

 

  メイクや衣装含めたビジュアルの完成度や、(キャストの経験値によって差はあるものの総合的に見て充分な)演技力、歌唱力など、おそらくどれか一つでもクオリティーが落ちたら残念舞台になってしまいかねないところをギリギリのバランスで、舞台たらしめていた。

 役者は真剣だから、笑う場面ではないんだけど、信長様の「出陣だ!」のセリフで暗転、場面転換かなと思ったら、織田軍が縦一列のフォーメーションとってたら何事かと思うし、理解が追いつかないうちに、めちゃめちゃ良い声で信長様が歌い出したら普通に驚く。しかもめちゃめちゃ歌が上手い。

信長様の曲は、イントロが結構BGMでも使われていたので、歌い始めるまで、歌うことに気づかず、ほんとに唐突すぎて腹筋がやばかった。その後二番始まってフルか!ってなってさらに腹筋が震えた。あのサビ最後のぬるっとした振り付けも地味にくる。

 上杉軍を楽しみに現場へ行ったけど、荒牧さんが布被って出てきて、覚醒したシーン見ただけで刀ステロス民としては、かなりまんばちゃんジェネリックでした。

ケガした結月(ヒロイン 特別な血の持ち主でその血を飲むとなんかめっちゃ強くなる)の血を転んだ拍子に口に含んでしまい覚醒という流れだったけど、結構結月と距離あったように見えたので、後で説明されるまでなんで急に覚醒したかわからなかった笑

荒牧さんはアプリ声優本人枠でソロ曲があったんだけど、良い曲だったのであとでDLしようと思ったら来月発売のアルバム収録曲だそうな。覚えておこう。

上杉軍、3人しかいないのもあるだろうけど、演技も歌も抜群に安定していたし一緒に行った友達と推せる、と言いながら帰路についた。

 荒牧さんが先にソロ披露した関係で、前ちゃんの歌のバッグダンサーがちゃんじんだけで、二人ともめちゃくちゃ上手いからめちゃくちゃシュールだったのは、すでにめちゃくちゃ言われてると思う。テンポがスローな曲だから余計際立つのもある。前ちゃん、振り付けないと歌がさらに安定するし、高音のとこ気持ちいいだろうなって思った。もっと前ちゃんの歌が聞きたいけど、あのダンスもセットで脳裏に浮かぶから思い出すだけで腹筋がしんどい。

 ヒロインが次に豊臣軍に拉致られなきゃいけないストーリーの関係で、森にスマホを探しに行きたい結月を守って無事に上杉に帰ってくるって使命を紆余曲折を経てようやく決心した景勝くん(荒牧さん)なのに、速攻で結月が拉致される脚本に、景勝くんの自信はどうなるんや……となった。脚本、難しい。

 そもそも異世界スマホなんてただのゴミ(数日たってるから電池もあるか怪しい)なので、結月がスマホにこだわる意味ある?と思ったけど、異世界トリップした発端でもあるから仕方ないといえば、仕方ないし、多少無理やりだったけど、その後秀吉に心を許すきっかけにもなるので必要といえば必要だったのかもしれない。

 アニメでは結月は豊臣軍に最初に身を寄せるけど、舞台では最後だったし、景勝くんと親しくなってから前述したとおりちょっと悪役的な感じで拉致られたから、何の予習もしてない人から見たら、豊臣軍の印象あんまりよくないんじゃないかと思った。いちおう主役ポジなのに。比較的悪役っぽい印象の織田信長も、最初に織田軍に行ったので、信長は誤解されやすいけど民思いの良い人ってところも序盤に明らかになってちょっと勿体なかった気もする。

 豊臣軍の曲は豊臣のターンに入ってわりとすぐにくるんだけど、盛り上がる曲だし、キャストも煽ってくるのでペンライト振らせて!感が強かった。舞台でペンラ振るのに慣れすぎ。全体的にそうだったけど、曲のあとするっと演技に戻るので、拍手のタイミングもなかったのも残念だったな。

 アニメの秀吉は結月に対してイケイケドンドンな感じだったけど、舞台は、利家(いっけー)のほうが結月と絡みあった気がする。本人枠、強い。荒牧さんが結月とのシーンで歌ったので、いっけーはいつ歌うのかとずっと思ってたら、終盤の各軍共闘シーンで突然歌いだしたので、なんで今!?となった。特に、利家メインのシーンでもないのに、自軍の総大将だけでなく、織田軍の家臣までバッグダンサーにしていたので一番人材豊富な環境で歌ってた。謙信様(前ちゃん)とのギャップがすごい。本人枠、強い。

 厄魔という敵と戦うんだけど、ラスボスの巨大厄魔の手ね。もう、さんざん言われてるのは承知なんだけど、触れざるをえないし、この手について語らなくては舞台戦ブラの感想を書く意味がない。

とにかく、巨大な敵の表現で、舞台の上下からそれぞれ出てくる巨大な手と真剣に戦う役者たちに腹筋がピンチを迎える。めちゃくちゃ緊迫したシーンなんだけど、絵面がとにかくシュール。腕は布なのは、いろいろと楽なんだろうな、収納とか。席が3階だったので、いろいろ見えて余計シュールなのかと思ってたけど、感想漁っているとみんな見えてたみたい。黒子とか。

ラスボスのため、とにかく強い設定で、キャラたちはボロボロになりながら戦うんだけど、客席も笑ってはいけないオブザ舞台戦ブラなので、ステージ上のキャラよりもしんどいかもしれない。

  個人的には幼少期から特撮大好きだったので、ヒーローショーみがあってよかったです。舞台の演出としてよかったのかはわからん。

 共闘シーンの終盤、巨大敵の足元での戦闘なんだけど、スクリーンにずっと巨大敵の股間が映ってるのも、個人的には面白ポイントだった。ほかに方法なかったんか……?

 最後は信長と秀吉が結月の血で覚醒して敵を倒すアニメと同じふたりはプリキュアエンドでした。

 

 いろいろ突っ込みどころもあるけど、他に方法なかったんか演出や、多少無理やりな脚本含めとてもいいエッセンスになってました。どれも無駄じゃない。ただし、必要かもわからない。

  キャストのブログでも、みんないろんな楽しみ方をしてくれている、みたいなこと書いてる方がいたので、面白がってるのは察してるよなって感じです。

 

 あんステで好きになった前ちゃんのあんステ卒業発表とか、Twitterの日めくりが終わったことのショックと勢いで取ったチケットだったけど、結果的にめちゃくちゃ楽しかった。

 若手俳優にハマってから日が浅いので、初の銀劇だったのですが椅子ふかふかだね。

一般でとったので、3階最前で、手すりが多少邪魔ではあったけど、全然見えるし、まさかこんなに「笑ってはいけない戦ブラ(2時間)」になるとは思ってなかったから、結果、席もこれくらいの距離感でよかったです。

 終わってからもずるずるとオモシロカッタナ。。。って感情を引きずっているのは、映画キンプリ以来かもしれない。地方住みじゃなかったら通ってた。

 円盤欲しくなってるけど、あの面白さは劇場の空気も相まってのものな気がするのでもう少し悩みます。

  今回の内容的に単発な気がするし、(何かの間違いで)再演や続編が決まったとしても、今回のような面白さは狙って生まれるものではないので26日までと残り少ないですが、行ける方はぜひ足を運んでください。

  わたしもできることなら、このまま一回と、記憶を消してもう一回は見たい。

 

 ともあれ、迷ってる人と最近元気がない人はとにかく舞台『戦刻ナイトブラッド』を見てくれ。デカい手でわりといろんなことがどうでも良くなるぞ。

 

 そういえば、略称ブラステだと舞台ブラザーズコンフリクトしか出てこなくて困るよね。