あしたのこと。

地方住みアラサーオタクの日常

「窮鼠はチーズの夢を見る」感想※ネタバレあり 自分の恋愛情緒の死を確認したと思ったら監督と感性が合わないだけかもしれない話②

友人の関ジャニの女と観てきた。

友人は村上担です。

 ネタバレと批判がこみこみです。

 

久々の映画館は、コロナ禍のせいでひと席空けての客入れとなってたこともあって、めちゃめちゃ快適でした。そもそも映画館という空間が好きなことを思い出した。

 が、作品の恋愛観が無理すぎて、開始30分くらいで早く終わらんかな……となっていた。

 家とかで友達と突っ込みながら見るなら耐えられたけど、静かに見なきゃいけない映画館という空間が仇となった。関ジャニの女に至っては若干寝落ちたシーンがあったらしい。どないよ。

 


9月11日(金)公開/映画『窮鼠はチーズの夢を見る』90秒予告

 

 めちゃめちゃ空気感はいいんですよね。

もう本当にめちゃめちゃ文句をつけるので、好意的に観た人は読まないでくださいね…… 

 

 

そもそも主人公がクズすぎて、は???が止まらなかった。

無意識に優しさと隙を振りまいて好意を集めてしまう奴。

それだけなら結婚なりなんなりで収まるとこに収まれば無害なんだけど、無意識好意収集者なうえに、流されまくりマンで誘われたらノッちゃう性格なので不倫もしちゃうわで倫理最低だった。

そんな大伴先輩に8年?片思いこじらせつづける今ヶ瀬もすごいけどやりかた~!あと何やかやあってくっついてからのメンヘラ気質も総じて一言で「めんどくせー!!!」だったので、これに順応できないわたしの恋愛情緒は死んでるんだな、と思いながら見てた。最近恋愛事のごたごたを見ると「めんどくせ~!」の一言で終わらせるのよくないね。

 

イケメンとイケメンの尻を見れますが、わたしはなぜかその前に家で「娼年」鑑賞を行い、さんざん松坂桃李さんの尻と情事シーンを見まくった後だったので、それに対しての感想はあまりないです。松坂さんより大倉くんの喘ぎ声のが好みだな、くらい。

 

冒頭、自転車をこぐ大伴先輩の尻のカット何?と思ったんだけど、今ヶ瀬目線だったってことか?とか、なんで今ヶ瀬の好意拒否っといて半同棲みたいになっとんねん……とか、元カノめちゃくちゃでしゃばるな……とか常に何かしらのストレスを抱えながら見てたんですけど、一回今ヶ瀬と別れたあと、部下と結婚することになってから、再び現れた今ヶ瀬にすがられるも拒否したはずなのに婚約者に隠れてヨリ戻してんの無理すぎて「は????」が止まらんかった。倫理。

 

環ちゃん(部下)マジで良い子すぎたのでただただ被害者だったの本当に何?って感じ。手を出さんといて欲しかった。というか、環ちゃんが実は常務の娘(内縁の妻との子)って発覚した次の次くらいのシーンで常務の葬式なの、作品の情緒がどうした?と思った。いきなり殺すな。せめて病気だったとか、事故とか何か理由を言いなさいよ。

 

大伴先輩と今ヶ瀬が別れるってなって海までドライブ*1したあと、大伴先輩は結婚して、後輩も何となく今までみたいに恋人を作ったりして、それぞれ心の隅に互いを抱えながら生きていくみたいなエンドならギリそっか。と思えた*2んだけど、そのあと結局婚約者に内緒でヨリを戻すし、感情と事象の連続性がなさすぎて、どうしたどうした???って思ってるうちに終わった。

 

しかも終わりも、大伴先輩はいつか後輩が戻ってくるのを待ってる、後輩は先輩を想いながら別の男に抱かれて泣く。みたいな。なんか、何かしらの結末を出してくれ……。

 

屋上で乳首当てゲームしてじゃれるのを近所の洗濯物干してるおばさんが目撃して目を見張るところと、初夜が明けて腰の痛みを抱えながらぎこちなく歩く大伴先輩あたりでクスっと笑ってたのがわたしと関ジャニの女だけだったり、ラストシーンであちこちから鼻をすする音が聞こえるものの感涙ポイントがマジで理解できなかったり、全体的に自分の情緒が死に絶えていることを自覚することとなった。自分が泣かなくても、このシーンのこういうとこで泣いてるんだなってのは理解できるじゃん、普通。*3

  

同じ作者の「失恋ショコラティエ」をかなりの初期段階で挫折したので、これ作者と恋愛観が合わんのやなと思ってたけど、原作ファンが、キャラとストーリーの掻い摘み方のせいで意味わからんことになってる!!!ってキレてるのも見たので、これ原作とわたしが合わないんじゃなくて、映画が合わなかったパターンのやつ?

 

でも、後輩の誕生日に生まれ年のワインを送って、また来年もあげるよって何気なく言ったりとかところどころ良いシーンだな、と感じるところはあったし、人間性とか倫理観はともかく、空気感は全体通してすごくよかった。

これは「劇場」にも言えることだけど、俳優陣の演技も雰囲気もすごく素敵だったんだよね。

「劇場」と「窮鼠」とで、一日で2度も自分の情緒の死を感じてしまったんだけど、どちらも同じ監督だったので、監督とわたしが合わない可能性が高い。なんか、良い映画っぽい雰囲気を作るのが上手いのかなって思った。

 

友人は環ちゃん以外の作中人物の誰の心情も理解できなさ過ぎて、途中から理解しようとすることも放棄して、(だかいち読みてえ)と思ってたらしい。

  

わたしも、(先日好きなBLアニメって記事で世界一初恋1位だったけどアニメちゃんと見たことないな、見よ。)とか考えてた。

 

 

だかいちめちゃめちゃおもろいよね。昔の純ロマアニメなんかは行為の最中の描写もそこそこあった気がするんですが、アニメだかいちは押し倒して暗転翌朝という描写だったのでギリギリトータカが抱かれていない可能性もワンチャン(そんなわけない)で、ルール的なものが変わったのかなと思いながら見てました。話が完全に逸れた。

 

窮鼠、エンドロール見ておったまげたけど、岩永さんどこにおった?ゲイバー?と思ったら最後の後輩くんの恋人?役らしい。

と、関ジャニの女に伝えたらそのシーンの記憶が消えてた。*4 

はー、次はコロナが明けた世界で友達と、大伴先輩にキレながら見たいです。

 

 

*1:この海のシーンも二人きりでいいのに他の人影があっていらなくない?って思った

*2:でもそのエンドだと同性愛は幸せになれないというメッセージを持ってしまう可能性もあるから、考え物なんだよな

*3:今考えるとキレてる原作ファンが憤りすぎて泣いてたのかもしれない

*4:脳が忘れたがっているらしい